問題解説
第35回文具検定全国模擬試験に多数のチャレンジありがとうございました。下記に出題しました問題や解答に関する解説を行っています。

あかしや問題解説
問題正解解説
1書道筆の規格「長鋒」「中鋒」「短鋒」は何を示している?
穂の太さに比した穂の長さ穂の長さが穂の太さの約5〜6倍のものを長鋒、約4〜5倍のものを中鋒、約3〜4倍のものを短鋒としています。(メーカーにより基準が異なります。)

2日本に筆の製法を伝えた人物は?
空海遣唐使と供に中国に渡った空海が毛筆の製造を修めて帰り、大和の国の住人、清川という人に伝授したのが、奈良筆の、そして日本の筆づくりの最初といわれています。奈良筆は、その歴史と伝統に培われた匠の技と心を継承し、高い品質を守り抜いています。
3日本の筆づくり発祥の地は?
奈良県空海(弘法大師)が遣唐使として中国に渡り、当時世界で最も繁栄していた唐から最先端の技術、文化を持ち帰り、奈良県橿原市今井町の住人、酒名井清川に伝えたのが、奈良筆のそして日本の筆づくりの最初と言われています。
4筆の原料として使用できる動物の毛は?
毛先さえあればどんな動物でも使用できるどんな動物の毛でも使用できますが、馬、山羊、狸、イタチ、猫、鹿、ムジナ、リス、兔、ムササビなどが一般的です。筆は毛先がすり切れてきたら寿命となり、後は塗るだけの刷毛になります。毛先があって初めて一本の線が引けます。
5書道筆には「普通軸」と「ダルマ軸」があるが、ダルマの役目は?

軸と穂の太さの差を調整するダルマ軸の筆は、穂の太さに対して持ち手部分の軸が細くできており、手先を使う感覚が出しやすいと言われています。普通軸は、穂と軸の太さが同じなので、書く線の太さをダイレクトに感じることができます。実際に筆を持って、太さや重さなどが自分の手になじむものを選ぶことをおすすめします。
6試筆の際によく書かれる「永」という字の点画には、書に必要な技法が全て含まれている。その技法は何種類?
8種類@点A横画B縦画CはねD右上がりの横画、E左はらい、F短い左はらい、G右はらい、の8種類。
「永字八法」と言われ、試筆の際によく使われます。

7「あかしや水書筆」の軸が六角形なのは何故?

鉛筆と同じにした2020年度から小学第1・2学年書写において、水書用筆等を用いた指導が始まっています。弾力性のある毛筆を使って運筆の基本的な動作を身につけ、「硬筆に還元する」ことが目的とされているため、「あかしや水書筆」は鉛筆と同じように扱える六角軸で作られています。

8細筆の正しい使い方は?
穂先から3分の1程度を捌いて使う細筆は墨をつけるところだけ(穂先から3分の1程度)を捌いて使用します。
捌きすぎてしまうと細筆としての機能が失われてしまうため、使用後も水で洗わず湿らせた半紙や布などで穂先を整えながら墨をぬぐいとっていきます。

9細筆の使用後の手入れ方法は?
墨のついた部分のみ水を含ませた布や紙で穂先を整えながら墨を拭き取る細筆は基本的に穂先1/3のみ使用します。水洗いすると根元までさばけてしまうので、水分を含んだ布等で墨のついた部分だけ拭い取るようにして、毛筋を整えてください。

10太筆の使用後の手入れ方法は?
墨をよく洗い流し、十分乾燥させ保管する筆についた墨を洗い流さないと、墨に含まれる膠(にかわ)や糊の成分で固まり、穂先の割れや切れ毛の原因となります。キャップをすると毛が乾燥せず、腐る原因となります。



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